株式会社チムニーはじまりはいつも好奇心自然遊びという原点アナログに詰まったテクノロジー | 生き方で出会う三重の仕事 なりわい

株式会社チムニー

はじまりはいつも好奇心
自然遊びという原点
アナログに詰まったテクノロジー

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古くから受け継がれる日本の木造家屋 煙突から立ち上がるけむり 森が色づく季節、外壁沿いに積み上げられた薪 四季を知る国日本の冬仕度

 

三重県は菰野町、鈴鹿山麓望むその裾野には、古き良き日本の里山風景が点在している。

国道306号線、山の方角少し入ったところ、薪ストーブ専門店、株式会社チムニーはある。

風情感じる木造建築に黒い煙突が伸びる。

道路沿いにかなり控えめな看板が一つ。

養成中の芝生エリアの小屋の屋根は植物屋根。

そんな景色を楽しんでいると、車が一台滑り込んできた。

最初にいらっしゃったのは主にショールームでのお客様対応、事務全般を担当されている小笠(オガサ)さん。

「今朝は冷えますね。薪ストーブ焚いてるお宅も多いみたいです。

冷える朝は、通勤途中の煙突が気になっちゃって・・・。」

 

薪ストーブへの愛情を感じるコメントが印象的。

ショールームの鍵を開けると、早速薪ストーブに火を入れてくれた。

 

ゆるやかに温まっていくショールーム。

 

今回取材するのは、株式会社チムニー。

薪ストーブの設置、メンテナンスを行なう新メンバーの募集です。

 

パチッ パチッ と薪が音をたてて、雰囲気を後押しする。

 

ゆるやかに取材がはじまる。

 

最初にお話を伺うのは代表の野村さん。

三重県南部の漁師町、自然に恵まれた環境で育ち、自然遊びに夢中にだったそう。

そんな青少年期を通して、しだいにログハウスの世界に惹かれていったとか。

そんな中最初についた仕事は某国産自動車メーカーのメカニック。

自動車という道具の構造、仕組みを知るおもしろさを感じながらも、

長年の憧れであったログハウスへの想いが捨てきれず転職を決意。

 

たどり着いたログハウスの世界。

そこで出会ったのが`` 薪ストーブ`` だった。

 

野村さんとストーブの出会いは今から30年程前のこと。

日本ではまだ馴染みがなく、一部の富裕層のサブカルチャーのような世界だったという。

その世界に惹かれていく野村さん。

何がそんなに惹きつけたのか。

 

販売→設計→設置→メンテナンス、

一連の業務に触れて行くと気づくことがあるそうだ。

 

「薪ストーブは、実は`` ハイテク`` 暖房機具なんですよ。」

 

えっ、薪ストーブがハイテク?

 

燃料を燃やして空間をあたためる薪ストーブ。

便利な電化製品があふれ、業務効率はIT 技術が解決してくれる時代。

でも、電気やIT だけが技術ではない。

一見古風に見えるアナログストーブ。

そこには人間の知恵はもちろん、最新の科学が詰め込まれている。

 

薪ストーブ文化が古くから浸透しているヨーロッパなどの地域では、デザインも含めて、モダンなものが主流になりつつあるそうだ。

暖房器具としてだけでなく ” 火を観賞する” という発想。

渦を巻いて立ち上げる火や上下に伸びる火。

横からも楽しめるようにと、側面までガラス張りのデザイン。

それらを実現する薪ストーブには、自然科学、燃焼科学をはじめとした、あらゆる技術が組み込まれている。

特にメンテナンスの仕事をしていると、ハイテク技術が結集した構造に驚くそうだ。

 

世界的に見ると日本はまだまだ後進国だと言われている薪ストーブの世界。

国内ではここ20年程の間に飛躍的に普及してきた。

野村さんが独立したのも約20年前。

西日本を中心に日本の薪ストーブの普及をひっぱってきた存在。

 

新規設置件数は年間約80~90基、顧客数は約1,000件にのぼるそうだ。

2~3年に一度はメンテナンスが必要だとすれば、少なく見ても毎年300件以上のメンテナンスを請け負う。

それを全て、メンバー3人でこなしている今の状況。

 

費用を高くしたり、メンテナンスのみの案件は断ったりできないのですか?

事業効率は上がる気がしますが・・・。

 

「日本ではまだ薪ストーブに関する法律や規制が追いついていない。」

 

室内で木を燃やす薪ストーブ。

ますます機密性が高まる住宅構造。

本来であればまっすぐ屋根に伸ばしたい煙突も、壁出しにせざるを得ない状況も多い。

都市部では住宅が密集している。

規制もなくユーザーの知識や時間が不足している状況下でメンテナンスを怠れば、重大な事故にも繋がりかねない。

(国内でも、煙突内のススやタールに引火する`` 煙道火災`` が発生しているそう。)

 

「導入時の設計はもちろん、定期的なメンテナンスは、薪ストーブ販売業者としての責任だ。」

と野村さんは言う。

 

「健全な薪ストーブ文化の普及、継続の為にも、力強い新メンバーが必要なんです。」

 

 

『時代遅れの温もりでしょうか・・・』

 

これは、株式会社チムニー、ホームページのメイン画像に、煙のように現れるメッセージです。

http://www.chimney.jp

 

そこに込められた思いは、単に古くて良い物を取り入れる文化の推奨だけではない。

 

薪ストーブに詰まった技術、それらを理解応用して、便利なこの時代に、わざわざ楽しむ自然遊びの提案でもある。

その根底にあるものは、野村さんの子供のころから触れ合ってきた野遊びなのだろう。

薪ストーブ文化の提案は、遊ばない大人たちへの野原への招待状であり、

そんな大人たちに囲まれて、自然遊びの楽しさを子供達が自然と感じながら育つという家庭環境そのものの提案なんだろう。

自然遊びには当然一定の危険が伴う。自然の法則を理解、応用した薪ストーブもそれは同じ。

自然界への好奇心、探究心、めんどくさい`` わざわざ行為`` を楽しむ余裕がないと、安全な維持管理もままならない。

まさに自然のサイクル。絶妙なバランス感覚が求められる。

 

危険と聞くとなぜだろう、妙に憧れてしまう。

まるで子供のころの” 火遊び” の様な感覚。

※大人の管理下にない子供の火気の使用を推奨するものではありません。

 

 

「むかしにくらべ、若い世代の人達が、薪ストーブに興味を持っているんです。」

生まれた時から便利な電化製品に囲まれてきた若い世代。

ボタンひとつで空調も、料理も、歯ブラシでさえも電気で動く。

通信機器に至っては一人一台モバイルタイプ。

 

うまれつきそれが当たり前の世代の人達は、実は、

 

『遊ぶものがなくてつまらない!』

 

そんな風に思っているんじゃないだろうか。

知恵や科学が詰まったアナログな道具が、むしろ新鮮で面白いんじゃないだろうか。

 

そう話す野村さんの顔には、どこか嬉しそうな、自然な笑顔があふれ出ている。

 

そんな野村さんが営む株式会社チムニーの新メンバー。

どんな方に来てもらいたいですか?

 

「何事にも好奇心を持って、一生懸命、楽しんでやる人。そんな方に来てもらいたい。」

 

自然遊びが好きな野村さんらしい答え。

 

薪ストーブ屋さんの仕事は、まず設置済み薪ストーブのメンテナンスから覚えて行く。

煙突や本体の掃除、不具合部分の調整、時に分解、組立。これを一年くらいを目途に続けると基本的な知識、構造が理解できるという。

 

ススで汚れたり、慣れない屋根の上での高所作業もある。

その不慣れな一年を乗り切れば、

 

この世界の奥深さを知り、

お客様との会話を楽しみ、

屋根の上の恐怖心は、見事な風景を楽しむ余裕に変わる。

 

その後は、設計、見積もり、設置工事と少しずつ業務の幅を広げていく。

 

一連の業務を習得するまでに2~3年かかるそうだ。

一人前の職人になると、国内外の研修や、業界の横の繋がりの中で、啓蒙普及活動などにも参加することができるそうだ。

 

 

取材当日、予報通りの雨で、お昼前に現場から戻られた八鳥(ハチトリ)さんにお会いできた。

もともとは大工さんで、この道5年目のベテランで、全ての業務を一人でこなす大黒柱。

恥ずかしそうな照れ笑いと柔らかい物腰。

少なめの言葉を紡ぐ目に、仕事への誇りと、誠実さが伺える。

 

どんな方に来てもらいたいですか?

「僕は別に、いい方ならどんな方でも・・・。」

 

この仕事に必要なことはありますか?

「うーん・・・ この仕事が好きってことじゃないでしょうか。」

 

奥深い薪ストーブの世界。近い価値観を共有できるお客さんとのコミュニケーション。

屋根から眺める日本の四季。

人の支えになる仕事への誇りと達成感。

 

「どんな仕事でも、好きじゃなきゃ続きませんよね。」

 

 

皆さんに共通して感じることは、” この仕事が好きなんだろうな”” ということ。

皆写真が苦手で恥ずかしがりや。

時間がたつにつれて、誠実で飾らない、自然体な人物像が見えてくる。

 

屋内で火を焚くという薪ストーブ文化。

その原点にあるのは、

屋外での自然遊び、フィールドワーク。

 

現代の人々がまだ気づけていないかもしれない自然界での人間のとるべきポジショニング。バランス感覚。

自然界からの恩恵を最大限を受けて行く為に、まず一番大切なことは、まだ見ぬ知らない世界への好奇心なのではないだろうか。

そしてそれを満たす楽しさを知ること。

 

例えばそれは服が汚れる業務。

 

それを嫌がるのではなく、面白がってその汚れの落とし方を研究してみる。

そうやって得られた知識や経験を、他のどこかで活かしてみる。

そういうものの積み重ねが、人生そのものをより有意義なものにしてくれる重要な要素になるのではないだろうか。

 

好奇心が強く、仕事であっても楽しみを失いたくない。

好きなことを仕事にしたい。

好きになれる仕事と出会いたい。

 

そんな風に思う方なら、一生もののなりわいとの出会いになるかもしれません。

 

 

募集要項

職種 薪ストーブの設置スタッフ
資格 高卒以上、35歳まで、経験不問
時間 8:30~17:30(休憩60分)
休日 日曜、第2・第4水曜、GW、夏季、年末年始
※冬場は繁忙期のため残業や休日出勤をお願いすることもありますが、夏場はほぼ定時退社で、大型連休や有給休暇も積極的に取得していただいております。
給与 月給170,000円~300,000円
※初任給につき習熟度合・能力等により随時昇給します
待遇 各種社会保険完備、昇給随時、賞与年2回、通勤費規定支給、マイカー通勤可(無料駐車場あり)、退職金制度、他
試用期間 2カ月(アルバイト雇用/日給月給制169,400円)

 

会社情報

社名 株式会社チムニー
所在地 〒510-1251 三重郡菰野町千草6451
連絡先 059-391-0630
事業内容 薪ストーブ専門店
設立 2010年6月18日
ホームページ http://www.chimney.jp/

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