いつの時代もそうであったように、どんなに平和で豊かな社会が実現しても、社会問題は常に存在し、想定外と言われる領域が消えることはない。これまでの考察を踏まえた上で、今とこれからの社会について、仕事、人材といったカテゴリーの範疇で考えてみたい。
“仕事“というキーワードでマスメディアや書籍などの情報元にアクセスしてみると、大枠の流れが見えてくる。
ムーブメント
・働き方改革というスローガンの普及は、諸事情、思惑が重複した結果のキャンペーンのようなものであったとしても、内面的に価値観が多様化し、個人レベルの情報発信、相互コミュニケーション効率が上がった環境要因、地方にも及びつつある景気回復の実感などの時代的背景にマッチし、見事なシナジー(相乗効果)を生み出していると言える。
インターネットがもたらすもの
・インターネットの普及、技術の成熟がもたらす変化は、今後も計り知れない。インターネットは、人類のライフスタイルそのものを変えことが出来る。もう既にそうであるように、都会でなければできなかった多くのことが、場所を選ばなくなってきている。今後ますますその領域は拡大し、それと当時に、人は生きる土地の選択肢を広げてゆく。
生きる土地の選択
・これからの人たちが、生きる土地を選ぶ基準は、どんどん人間の内へ内へと移り変わっていく。
・生まれ育った故郷
・美しき海、山、川
・好奇心くすぐる地場産業
・名水と空気と時間が生み出す究極の地酒
・自然と見事に調和した、古き良き里山
・消えて欲しくない伝統工芸
・空家有マス!工夫次第!!過疎の町
・坪単価<日経平均の半分?夢だった野営生活
・やっぱりあこがれる首都東京
例えばこんなことが、まったくもって大げさな話では既にない。
国や経済界の事情も見てみると、当然問題は山積みなのだと思われる。それに伴って国民が持つ不満や不安。これもまた結果的には個人に選択の自由を与えることになることに気づいているだろうか。大手企業だからと言って明日は分からない時代。終身雇用、年金支給の保証はない。かつての神話の崩壊は、むしろ健全なことなのかもしれない。昔も今も、先のことはわからない。ただ違うのは、これからは、それを国民が正しく認識しているということなんだろう。
ずいぶん前から、日本という国の国民は自由であったはず。
自由ということの本質は、いったい何をもって獲得したと言えるのだろうか。
今とこれから、
外見や建前の効力は、
日に日に薄れて行くばかり。